シス・カンパニー公演 ワーニャ伯父さん
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 ロシアでの初演から1世紀以上の時を経た21世紀の現代でも、世界中のどこかで必ず何かが上演されている、、、それがチェーホフ四大戯曲です。KERAは、本シリーズ第1作目「かもめ」から、「チェーホフが見たら一番納得してもらえるような上演を目指すこと」を明言。その言葉通り、大胆なカットも翻案も施さず、まずは戯曲に忠実に、登場人物の心情を丁寧にたどりながら、緻密で繊細な人間の普遍的な心情に寄り添ってきました。しかし、その上演台本にあるのは、まさしくKERAならではの言語感覚が随所に生きた世界・・・。そのスタンスは第3弾「ワーニャ伯父さん」でも継続されています。

 四大戯曲の登場人物たちの多くは、理想と現実との狭間で苦しみ、ままならぬ人生を送らざるをえなくなった、いわばやり切れなさを抱えた人々がほとんどです。でも、ストーリーの流れの中では、これといって大きな悲劇や事件に遭遇するわけでもなく、登場人物の悲喜こもごもの転機は、戯曲の中では声高に描かれていません。それらの出来事は、まるで「幕間」に静かに通り過ぎていったかのように、“事の終わり”の心模様のみが、台詞に淡々と編みこまれていきます。
 今回上演の『ワーニャ伯父さん』は、四大戯曲の中でも一番、突破口のない閉塞感を抱え、「諦めの境地」に囚われた救いのない人たちが集まっているように思えます。そのヒリヒリとした痛々しさは、あるときは滑稽でもあり、またあるときは、哀れな切なさも感じさせます。それがまた、チェーホフ戯曲の魅力とも言えますが、チェーホフの冷徹な視点を一番感じさせる作品とKERAの組み合わせ、そして、劇場も新国立劇場小劇場へと空間も変わり、また新たな出会いの予感を感じさせるシリーズ第3弾です!
 本作の人物像をKERAと共に新たに創り上げていくキャスト陣は、まさに磐石のチーム編成です。
まず、前作『三人姉妹』に続くKERA×チェーホフシリーズへの登場となる 段田安則宮沢りえ。これまでも多くの共演作から 傑作舞台を生み出してきた二人に益々の期待が高まります。そして、本年上演の「お勢登場」での悪女ぶりとは真逆の役柄に挑む黒木華、KERA演出作に不可欠の存在感と実力を誇る山崎一、文学座中堅として幅広く活躍する横田栄司、 KERA演出は『2人の夫とわたしの事情』以来になる水野あや、今年は朝ドラ『ひよっこ』でお茶の間でもお馴染みの遠山俊也、舞台・映像を含め幅広いジャンルを軽やかに行き来するエネルギッシュな先輩二人:立石涼子小野武彦 の9名が揃いました。
また、今回、KERA演出プランにより、ギター奏者:伏見蛍が出演し、ギターの生演奏で、登場人物の心情を描いていきます。
KERAとチェーホフとの3度目の邂逅。そして、重量級のキャスティングの妙が織り成す『ワーニャ伯父さん』に、是非ご期待ください。

ちらし裏はこちら
シス・カンパニー×KERA×チェーホフ四大戯曲上演シリーズ 上演記録
本企画は、上演台本、キャスティング、劇場等がすべて理想的に合致したところで、上演を決定させる不定期企画。
実際に、チェーホフが発表した順番を追うことよりも、まずは上演条件の理想を優先した。
今回の第3弾上演後は、いよいよシリーズ完結の「桜の園」が待っている。いつ理想的な条件が揃うのか、乞うご期待!
①KERA meets CHEKHOV vol.1/4 『かもめ』 
2013年 9月 4日(水)~ 9月28日(土)  東京:Bunkamuraシアターコクーン
2013年10月 4日(金)~10月 9日(水)  大阪:シアターBRAVA!
出演:生田斗真・蒼井優・野村萬斎・大竹しのぶ
   山崎一・梅沢昌代・中山祐一朗・西尾まり・浅野和之・小野武彦
山森大輔・中川浩行・長友郁真・頼経明子
②KERA meets CHEKHOV vol.2/4 『三人姉妹』
2015年 2月 7日(土)~ 3月 1日(日)  東京:Bunkamuraシアターコクーン
2015年 3月 5日(木)~ 3月15日(水)  大阪:シアターBRAVA!
出演:余貴美子・宮沢りえ・蒼井優・山崎一・神野三鈴・段田安則・堤真一
   今井朋彦・近藤公園・遠山俊也・猪俣三四郎・塚本幸男・福井裕子・赤堀雅秋

[ お問い合わせ ]
シス・カンパニー 03-5423-5906
(平日11:00~19:00)
番号はお確かめの上、お間違えないようおかけください。