シス・カンパニー公演 RED
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本公演は、10/4(日)に無事に千秋楽の幕を下ろしました。
皆様、ご来場ありがとうございました!

 2009年、英国ロンドンでの初演以降、世界中で上演されている傑作二人芝居『RED』は、映画「ラスト・サムライ」や「007:スカイフォール」など多くのヒット映画の脚本で名を馳せてきた脚本家:ジョン・ローガンが、劇作でも非凡であることを証明した作品です。
 この戯曲は、作者ジョン・ローガンがロンドンの先鋭的な美術館テイト・モダンで訪れた「ロスコ・ルーム」で、「シーグラム壁画」に出会い、絵が発する強烈なエネルギーに心を奪われたことから創作が始まりました。
 彼は、ロスコの作品やその人生に綿密なリサーチを行い、それを基に事実と創作を紡ぎ合わせながら、緩急をつけた巧みな筋運びで観客を一気に最後まで惹きつけて離さない作品を生み出したのです。ステージ上が、まるで実際のアトリエであるかのように着々と進行する絵画制作作業の流れを綿密に書き込んだ脚本は、物語に自然なリズムと高揚感、そして、作品全体にリアリティとパワーを与えています。
 当初は、世界的な画家と、彼にその「手足」として雇われた関係から始まった機械的な作業が、徐々に絶妙なビートを刻み始め、対決したり共存したりの葛藤を繰り返しながら、互いに不可欠なコミュニケーションを形作っていくのです。
 そこには、「新旧ジェネレーションの価値観の対立や葛藤」や「新世代に取って替わられることへの恐怖と苛立ち」も見えますが、一方で、「師匠と弟子」「親と子」のように、先達が若い世代に何を手渡していくべきなのか、という普遍的な問いかけも感じられます。 

 ジョン・ローガンは、映画「ラスト・サムライ」の脚本を手がけた人物で、日本に対する親近感も強く、日本初演の実現は彼にとっても念願のものでした。今回、そんな作者の期待に応えるに相応しい顔ぶれで、日本初演が実現する運びとなりました!
     英国での初演から6年の年月を経た2015年。
            いよいよ、その傑作戯曲が日本で開幕します!

 翻訳・演出を手がける 小川絵梨子は、もはや細かい説明は不要なほど、日本の演劇界のトップを行く気鋭の存在です。シス・カンパニー作品でもおなじみですが、人間の愛憎、哀しみ、可笑しみを緻密に描き出す手腕への評価は、作品ごとに高まりをみせています
  そして、シス・カンパニー公演に、
小栗旬田中哲司 が初めて登場します!
それぞれに、近年のドラマ、映画等の映像分野での活躍には目覚ましいものがありますが、 共に、その演技の中に、舞台へのこだわりを強く感じさせてきた2人です。
 この物語同様、2人の俳優が真正面から向き合い、深く関わり合いながら稽古を重ね、息遣いや心臓の鼓動までも響きそうな小空間で,舞台上にどんなビートを刻み付けていくのでしょうか・・・。   
 
  この夏の演劇シーンを彩る話題作
「RED」にご注目ください!

—STORY—
1958年のある日。20世紀を代表する表現主義派の画家として、名声を手中にしていたマーク・ロスコ
(田中哲司)のアトリエに、1人の画家志望の青年が訪ねてくる。
ニューヨークの有名レストランに巨大な壁画を描くという大きな仕事のオファーを受けたロスコが雇った助手のケン
(小栗旬)であった。
まずロスコがケンに要求したのは、毎日朝から晩まで、キャンバスを張ったり、絵の具を混ぜたり、絵筆を洗ったり、画架を立てたり、下地の色を塗ったり、と実際に「絵を描くこと」とは無縁な「作業」ばかり。
しかし、その作業を通じ、ロスコの妥協知らずの創作美学を容赦なく浴びせられ、追いつめられていくケンと、己の芸術的視点に迷い、社会の評価への怒りや疑問にいきり立つことで、創作エネルギーをかき立てていくロスコは、時に反発し、対立しながらも、いつの間にか共に絶妙のタイミングで「作業」を重ね合わせていく・・・。
苦悩と葛藤の果てに、2人は理想の<赤>を追い求められるのだろうか?!
  最後に2人が導かれていくのは、崇高な芸術的な高みなのか?
  はたまた、理想に裏切られた絶望の淵なのか?

物語のモデル:画家マーク・ロスコとは
本作のモチーフとなった「シーグラム壁画」とは
作:ジョン・ローガン John Logan プロフィール
センセーションを巻き起こした初演「RED」


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シス・カンパニー (03)5423-5906
番号はお確かめの上、お間違えないようおかけください。