シス・カンパニー公演 K2
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  その神々しい姿を天空へと突き上げる世界第2の高峰「K2」。 登山に魅せられた者たちの多くが、このたった2文字の名前を口にするとき、その響きには、未知の頂きへの純粋な憧れと大自然の創造物への畏怖の念が込められていると言います。
多くのクライマーたちの情熱をその懐に温かく迎え入れたかと思うと、瞬く間に、まるでその想いを弄ぶかのように態度を豹変させ、容赦なく大自然の牙を剥き出し襲いかかる・・・・。その難攻不落さは世界最高峰エベレストを上回るとも言われ、これまでの遭難者の多さから"非情の山"とも呼ばれてきました。しかし、人々の野望に大きく立ちはだかる孤高の姿は、より一層の野心とロマンをかき立て、多くの者たちが生命を賭した闘いを挑み、フィクション、ノンフィクションを問わず数々の壮絶かつ崇高な人間ドラマを生み出してきました。 この度、待望の舞台初共演を果たす
<堤 真一×草彅剛>が挑む戯曲「K2」は、その中でも屈指の傑作で、劇場空間に築かれる世界難関の氷壁で展開するスペクタクル感と極限状態の心理描写の緻密さが共存。生と死の葛藤の中で人間の本性を問いかける、まさに究極の人間ドラマと言えるでしょう。

標高8611メートル。世界第2の高峰「K2(ケー・ツー)」登頂を果たした物理学者ハロルド(堤真一)と
地方検事補テイラー (草彅剛)は、その栄光から一転、
下山途中の8100メートル付近で遭難してしまう。
零下40度以下。酸素も薄く、寝袋もテントもない極限状況の中、ハロルドは足を骨折。
2人は氷壁のレッジ(岩だな)で身動きが取れなくなってしまう。
容赦なく襲いかかる大自然の脅威を前に、問わず語りにお互いの人生を話し出す2人。
青春の日々、仕事、日常、そして、家族や女たちのこと・・・。
「死」を意味する暗闇が迫る中、残された1本のザイルに託された2人の男の運命は・・・?!


堤 真一と草彅剛の初顔合わせは、2004年のフジテレビ年末スペシャル「徳川綱吉 イヌと呼ばれた男」にさかのぼります。それまで、草彅に対して"アイドル"としてのイメージを強く抱いていた堤は、そこで初めて草彅の演技を目の当たりにし、その開放された無垢な感性と、「草彅剛」としてではなく「その役を生きる」在り方に、大きな感銘を受けた、と後に語っています。翌年、CX連続ドラマ「恋に落ちたら〜僕の成功の秘密」で本格的な共演が実現。以後、草彅主演映画「山のあなた〜徳市の恋」にも堤が参加するなど、年齢の壁のない「俳優同士」としての交流を深め、お互いの仕事に注目し合う関係を築いてきました。その2人が、舞台での共演の希望を公に口にしたのは、06年に草彅が主演したシス・カンパニー公演「父帰る/屋上の狂人」パンフレット上での対談でした。そこで、将来2人一緒に同じ劇場空間に立つことを約し、その対談を締めくくっています。この作品で草彅は、硬質で繊細な演技体で日本人ならではの心情溢れる世界観を体現。読売演劇大賞優秀男優賞と杉村春子賞を同時に受賞するなど高い評価を獲得し、08年主演「瞼の母」で演じた、無垢な魂を抱きつつも任侠に身を置く「番場の忠太郎」と共に、「役を生きる」という天賦の才を鮮やかに示しました。一方、堤真一も、近年、映像や舞台の区別なく広がりのある活動を展開。最近の舞台では、久々にデヴィッド・ルヴォー演出に向き合った「人形の家」、17世紀のフランス古典劇「舞台は夢」、劇団☆新感線の痛快アウトロー時代劇「蜉蝣峠」、スタイリッシュなナンセンスコメディで最後には大ミュージカル風の歌も披露した「バンデラスと憂鬱な珈琲」、そして一貫した「受け」の芝居で物語をリードした「At Home At The Zoo」と、意外性と多様性を増した仕事ぶりに、近年の充実ぶりがうかがえます。

 あの対談での約束から4年。いよいよ皆が待ち望んだ舞台での共演が実現します! 多くのクライマーたちが大自然の前に無心で「K2」の頂きを目指したように、<堤 真一×草彅剛>の2人も、この4年間で熟成したエネルギーをこの戯曲「K2」に注ぎます。 演出は、「Blue/Orange」、「At Home At The Zoo」などの翻訳戯曲で、その演出手腕が高い評価を受ける 
千葉哲也が担当。 劇場に氷壁を築くと同時に、本格的な登山技術の習得にも努めながら、よりリアリティに満ちた”男の世界”を劇場空間に構築することを目指します。 初めての舞台共演に相応しく、2人芝居のスケールを超えた演劇的ダイナミズムにあふれた”男の魂の舞台”と言えるでしょう。
 待望の顔合わせで描かれる究極の人間ドラマ「K2」に是非ご期待ください。

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シス・カンパニー (03)5423-5906
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